サクッと飲みにおススメの立ち飲み店
亀戸界隈を歩いていると、立ち飲み店の充実ぶりに驚かされる。昔からの名店「立ち酔い超人」を筆頭に、「立呑み梅ちゃん」や「立ち飲みだるま」など、選択肢がどんどん増えてきているのだ。せんべろの激戦区と呼ばれるだけあって、どの店も個性豊かで魅力的。そんな亀戸の立ち飲みシーンに新たな風を吹き込んでいるのが、今回紹介する「いぐち式」だ。女性店主が一人で切り盛りする、アットホームながらも本格的な立ち飲み店として、地元の飲み助たちから熱い支持を集めている。
店の雰囲気
亀戸駅北口から歩いて3分ほど、京葉道路を渡ってすぐの住宅街の一角にひっそりと佇む「いぐち式」。看板も控えめで、知る人ぞ知るという雰囲気が漂っている。扉を開けて中に入ると、カウンター席5〜6席ほどのこぢんまりとした空間が広がる。奥に小さなテーブル席もあるが、基本は立ち飲みスタイルだ。
壁にはポストイットに手書きされたメニューがびっしりと貼られており、その日替わりのラインナップを眺めているだけでも楽しい。どれも手作り感あふれる品々で、店主のこだわりが伝わってくる。まずは喉を潤すべく、だいやめソーダ割りを注文した。

芋焼酎をソーダで割ったシンプルな一杯「だいやめソーダ」500円
だいやめという芋焼酎をソーダで割ったシンプルな一杯だが、程よいアルコール感とすっきりとした飲み口で、立ち飲みの序盤戦にはぴったりの選択だった。
一息ついて改めて壁のメニューを眺めると、どれも魅力的で迷ってしまう。魚料理から肉料理、野菜系まで幅広く揃っているが、今回は時間も限られているので、とり急ぎのいわし丸干しを注文することにした。

香ばしい香りに食欲をそそられる「いわし丸干し」200円
いわし丸干しが運ばれてきた瞬間、その香ばしい香りに食欲をそそられる。小ぶりながらも身がしっかりと詰まったいわしが、きれいに焼き上げられて皿に盛られている。実際に食べてみると、まず感じるのがその絶妙な苦味だ。内臓まで丸ごと食べられるように処理されたいわしは、頭から尻尾まで余すところなく味わえる。骨もパリパリと心地よい食感で、カルシウムもしっかり摂取できそうだ。噛むほどに魚の旨味が口の中に広がり、ほんのりとした塩気と相まって、だいやめソーダ割りとの相性も抜群。この苦味が好きな人にはたまらない一品だろう。頭から豪快にかぶりつくのが、この料理の正しい食べ方だと確信した。そしてもう一品。

香辛料の使い方が絶妙な「なすんおアチャール」350円
普通は玉ねぎで作ることの多いアチャールのなすバージョン。こうやって少しひねったつまみが多いのもいぐち式の特徴でもある。
この後予定があったため、今回は一杯だけで退散することになったが、短時間でもいぐち式の魅力を十分に感じることができた。聞くところによると、ジビエ料理なども時折登場するそうで、メニューは毎日工夫を凝らしたものが用意されているという。女将さんの料理への情熱と、日々変化するメニューの楽しさを考えると、また改めて足を運びたくなる店だ。
ただ、亀戸という土地柄、他店の誘惑も多くて困ってしまう。立ち飲み激戦区だけに、あれもこれもと目移りしてしまうのが悩ましいところだ。次回はもう少し時間に余裕を持って、様々な料理を試してみたいと思っている。
亀戸で立ち飲みを楽しみたいなら、いぐち式は間違いなく候補の一つに入れておくべき店だ。サクッと一杯やりたい時にも、じっくりと料理を楽しみたい時にも対応してくれる懐の深さがある。読者の皆さんも亀戸を訪れる機会があれば、ぜひ一度足を向けてみてほしい。きっと新しい立ち飲みの楽しさを発見できるはずだ。
この店のまとめ
- 日替わり手作りメニュー
- アットホームな雰囲気
基本情報
- 店名:いぐち式
- 住所:東京都江東区亀戸6-24-8 ニューハウス亀戸 102
- 電話番号:03-5875-1181
- 営業時間:14:00~22:00
- 定休日:水曜日
- 予算:2,000円以内
- 駐車場の有無:無し
営業時間・定休日に関しては、当時の情報となり政府措置やお店の都合により変わる可能性があります。本記事より極力店舗の電話番号も掲載しますので、事前に確認してから訪問することをおすすめします。
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