新鮮な刺身を安く食べられる行列の出来る店
昼間の暑さもだんだんと和らぎ、季節は秋へと近づいてきている。ベランダにある紅葉も色付きはじめ、窓を開けると朝晩はひんやりとした風が部屋の中を通り抜ける。秋はいろいろなものが「〇〇の秋」と表されるが、良く言われるのは、読書の秋、スポーツの秋、芸術の秋など。そんな中でも一番有名なのが食欲の秋。ところで秋になぜ食欲が増すのかというと、
*気温が下がってくると身体は、脂肪を燃焼して体温を保持しようとし、基礎代謝が上がるのでエネルギーを消費してお腹が減る。
*秋に入ると、うだるような暑さから一変、過ごしやすい気温に落ち着くので、夏バテが解消され本来の食欲に回復する。
とのことだった。
しかし、自分にとって〇〇の秋というならば、今は間違いなく「刺身の秋」だ。家の近くに北陸でチェーン展開するアルビスというスーパーが出来てからというもの、北陸の新鮮な海産物を手軽に買えることになり、ほぼ毎週お刺身を口にしているせいか、いつでも刺身が食べたい。そんな事情もあって今回は以前ブックマークしていた海鮮丼が有名な店へ行ってみた。
店の雰囲気
場所は岡崎インターから車で10分。最寄り駅は名鉄線男川駅から徒歩20分とアクセスは決して良くない。店に着くとそんな場所にもかかわらず10名くらいの行列が出来ていた。
店の前に順番待ちの用紙があるので、そこに名前を書き込み、店の前の丸椅子に座って呼ばれるのを待つスタイル。20分ほど待って店内へと案内された。
引き戸を開けるとカウンターと4名がけのテーブルがいくつかあって、全部で30名くらいは入れるよう。そしてファーストオーダーは瓶ビー・・・・と言いたいところだが、車で来ているのでガマン。「決まったら声かけてね~」と店員さんに言われ店内のメニューを見渡す。この辺にはあまり用事が無いので滅多に来れない、最初で最後かも知れない・・と思うと、何を選ぼうかと慎重になった。
何せ店内にはところ狭しと写真付きメニューやホワイトボードのおすすめ、定番メニュー表と数十種類もあり、優柔不断な自分にとっては地獄絵図のようだった。しかし、どんなに悩んでも最終的に選ぶものにはいつものパターンがあって、その店の看板メニュー、そしてオーソドックスなものを注文する傾向にある。いわゆる冒険せずに安全策をとるタイプ。で、オーダーは海鮮ちらし寿司。酢飯の量は選べるとのことで大盛りで注文をした。
因みに海鮮系の丼は酢飯一択だが、定食類は白ごはん・酢飯・本日の炊き込みご飯の3種類から選ぶことが出来て、おかわりも1回無料とのこと。また、カウンターの後ろには給茶機があり、水・お茶などは自分で入れるスタイルで、こぶ茶もあった。お茶を飲みながら10分くらい待っていると着丼。
これはヤバイものが来てしまったと同時に笑みがこぼれる。自分の顔を確かめたわけではないけど、絶対に笑っていたはず。これだけ色とりどりで種類の多い海鮮丼は初めてだった。どこから手を付けていいのか分からず、まずはネタの種類と数を数えるという謎の行動に出た。
まぐろからサーモンまでの7種は2切れずつ。他にも新鮮な刺身が「これでもかっ!」ってほど乗っている。圧倒的な海鮮ちらし寿司。食べ始めるにあたって、一部の刺身を小皿へと移動させる。そうしなければ全く酢飯へはたどり着けない。
いくつかの刺身を除けると丼一杯に酢飯が詰め込まれていた。そしてご飯大盛りにしたことを一瞬で後悔する。好きなネタから食べ進めなければ、最悪残す結果になると反射的に思い、マグロから口に放り込んだ。
少し筋があるように見えるマグロだが、そんなに気にならずしっかりとした赤身。さすがに旬なだけあって、かんぱち・金目は脂のりが凄かった。さわらは皮目がしっかりと焼かれ、香ばしい味。どんどんと食べ進めていくが酢飯も刺身も一向に減っていかない気がする。
箸休めにはきゅうりとわかめの酢の物に柴漬け。それと味噌汁が付いている。味噌汁の中には魚の身がゴロゴロと入っていて、これだけでも充分おかずになる。まるで魚のあら煮を食べているようで、これだけで300円くらいしてもおかしくない。そう考えると海鮮丼は千円ちょっととなり、刺身の量・ご飯の量を考えるとかなりの激安価格となり本当にお得だ。
何とか食べ終わり、周りの人を見渡すと、カップル・ご夫婦みたいな方が多かった。そして殆どの男性が女性が注文し、食べきれなかった一部のものを食べていた。女性の場合はご飯少な目とか、刺身の盛り合わせだけを注文する方が懸命かもしれない。会計を済ませ店を出ると、昼時ということもあり、行列は20人近くに伸びていた。ぽつぽつと雨が降ってきていて、テントの下に皆が固まって自分の名前が呼ばれるのを待っていた。酒を飲みながら長居をするような店ではないので、行列があってもそれほど待つことない。
車に戻り一息をつく。もう12時を回っていて市場内は人気もまばらだった。こんなに目立たない、町のはずれの小さな魚市場に一軒しかない食堂。昔は市場関係者の胃袋を満たすために何軒もの食事処があったのかも知れないが、店の並びは全てシャッターが閉まっていた。名残惜しみながらも、車のエンジンをかける。ラジオからDJの陽気な声が聞こえてきた。満腹のお腹をさすりながら運転を始め午後の目的地へ向かった。
あとがき
岡崎にはあまり行く機会が無いので、再訪問は難しいと思ってましたが、この記事を書くためにGoogle Mapで場所を確認してみると、愛知県岡崎市では有名な丸石醸造の近くにあることが判明。また行く機会はあるのだろうなと確信しました。
この店のまとめ
- 岡崎魚市場内の駐車場が利用出来る
- 順番待ちは用紙に名前を記入
- 刺身だけでは無く天ぷらや一品料理も美味しい
- 午後2時閉店
基本情報
- 店名 : 魚市場食堂 平の屋
- 住所 : 愛知県岡崎市欠町河原田1−3(岡崎魚市場内)
- 電話 : 0564-21-1208
- 営業時間 : 6:00-14:00
- 定休日 : 日曜日
- 予算 : 2,000円以下
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