赤羽飲み歩きで有名なつまみと言えばこのきゃべ玉
ひとり飲みのスタンダードなつまみと言えば何を思い浮かべるだろうか。やきとり、餃子、もつ煮込み、冷奴、マグロぶつ、そして焼き魚などが定番の顔ぶれだが、赤羽という土地に足を踏み入れると、これらのラインナップにもう一つ加わる名物がある。それが今回紹介するまるよしの「きゃべ玉」だ。赤羽の居酒屋を語る上で外せないこのメニューは、間違いなくひとり飲みの新たな選択肢になるはずだ。地元の飲兵衛たちに愛され続けているこの一品を求めて、今夜もまるよしの暖簾をくぐることにした。
店の雰囲気
赤羽駅東口から歩いてわずか1分、細い路地を入った先にまるよしは静かに佇んでいる。重厚感のある木造の引き戸を開けて中に足を踏み入れると、昭和の香りが漂う温かな空間が広がった。カウンター席とテーブル席がバランスよく配置され、ひとり客でも居心地の良さを感じる。壁にはびっしりとメニューが貼られており、手書きの文字からは店主の人柄の良さが伝わってくる。
メニューを眺めていると、やはり目に飛び込んでくるのは名物の「きゃべ玉(小)」の文字だ。もちろんもつ焼きも各種揃っており、今夜の楽しみが膨らんでいく。まずは何はともあれ喉を潤そうと、ホッピーセットを注文。これで今夜の赤羽飲み歩きのスタートが切られた。

キンキンに冷えたホッピーと、適度に薄められた焼酎が絶妙な「ホッピーセット」570円
程なくして運ばれてきたホッピーセットは、なんとも懐かしい姿で目の前に現れる。キンキンに冷えたホッピーの白い泡と、適度に薄められた焼酎の絶妙なバランス。一口飲んでみると、まさに下町の味そのものだった。苦みと甘みが絶妙に調和し、これから始まる料理への期待を高めてくれる。

美しい黄金色に仕上がっている「きゃべ玉小」250円
きゃべ玉(小)が運ばれてきた瞬間、その見た目に少し驚いた。想像していたよりもボリュームがあり、キャベツの甘い香りが鼻をくすぐる。表面には薄く卵がコーティングされ、美しい黄金色に仕上がっている。一口頬張ってみると、キャベツのシャキシャキとした食感と、卵のふんわりとした優しさが口の中で見事に調和する。味付けはあっさりしているが、キャベツ本来の甘みを引き出すような絶妙な塩加減で、これは確かに赤羽名物と呼ばれるだけの完成度だ。

香ばしい香りが食欲をそそる「もつ焼き」
続いて運ばれてきたもつ焼きは、まさに職人技の結晶だった。レバー、ハツ、カシラなど各部位が程よく焼き上げられ、香ばしい香りが食欲をそそる。一つひとつを丁寧に味わってみると、レバーはクリーミーで臭みが全くなく、ハツはコリコリとした食感が楽しい。カシラは適度な脂身があり、噛むほどに旨みが広がっていく。どの部位も下処理が丁寧に行われており、もつ焼きへの愛情が感じられる仕上がりだ。タレも甘辛く、ホッピーとの相性も抜群である。
まるよしは間違いなく赤羽を代表する名店の一つだ。きゃべ玉という独特のメニューから始まり、丁寧に仕上げられたもつ焼きまで、どれをとっても満足度の高い一品ばかり。店の雰囲気も申し分なく、ひとり飲みには最適な環境が整っている。私も必ずまた足を向けることになるだろうし、皆さんも赤羽に立ち寄る機会があれば、ぜひ一度は訪れてみてほしい。きっと赤羽という街の魅力と、まるよしの温かなもてなしに魅了されるはずだ。
この店のまとめ
- 赤羽名物「きゃべ玉」が味わえる
- ひとり客でも居心地良く過ごせる
- 駅から徒歩1分という抜群のアクセス
- リーズナブルな価格設定
基本情報
- 店名: まるよし
- 住所: 東京都北区赤羽1-2-4
- 電話番号: 03-3901-8859
- 営業時間: 15:00-22:00
- 定休日: 日曜・祝日
- 予算: 1,500円以下
- 駐車場: なし
ギャラリー
- 懐かしい手書き伝票
- きゃべ玉(小) 220円
- ホッピーセット 540円





