下町ハイボールがうまい八広の老舗酒場
僕は墨田区で生まれ育った。押上というエリアで押上はもちろんの事、曳舟・八広もテリトリーにもちろん入る。八広という駅はその昔、荒川土手という駅名だったがいつの頃だったか呼び名が変わっていた。
この荒川土手は小さい時から良く使っており、少年野球の練習に行くのに使っていた。成人になったころには既に墨田区を離れていたのでこの辺りの下町酒場にはあまり縁がなかったが、この店もネットなどで見ていて、いつかは訪問したいと思っていた店、それが「日の丸酒場」だ。
店の雰囲気
引き戸を開けて店内に足を踏み入れると、昭和の香りが漂うザ・下町酒場といった佇まいが広がる。L字型のカウンターには8席ほど、小上がりには4人がけのテーブルがいくつかあって、間口の大きさの印象とは逆の大きな店だった。壁には手書きのメニューがところ狭しと貼られていて、思わず目移りしてしまう。
まずは壁に貼られたメニューを確認。とりあえず焼酎ハイボールを注文して喉を潤すことにした。

グラスにこぼれる寸前の表面張力ぎりぎりまで注がれる「焼酎ハイボール」330円
このハイボールの注ぎ方が実に見事だ。マスターがカウンター越しで作る様子は、まさに目の前で繰り広げられる舞台のよう。グラスにこぼれる寸前の表面張力ぎりぎりまで注がれるハイボールは、見ているだけでもワクワクしてくる。一口飲むと、キリッと冷えた炭酸が疲れた体に染み渡る。
一息ついてから、改めて壁のメニューを眺める。つまみの種類も豊富で、どれも手頃な価格設定。今日は「こはだ刺し」と「ししゃも」を注文してみることにした。

酢の加減が絶妙な「こはだ」360円
程なくしてこはだが登場。皿に盛られた姿を見ただけで、酢で〆具合がちょうど良さそうだと分かる。実際に口に運んでみると、酢の加減が絶妙で、魚の旨みと酸味のバランスが取れている。下町の酒場でこの仕上がりなら文句なしだ。
続いて運ばれてきたのがししゃも。頭から尻尾まで丸ごと焼かれたししゃもは、まさに「たまに食べたくなるつまみ」の代表格。カリッと焼かれた皮と、中のホクホクした身の食感がたまらない。頭から丸ごとがぶりと食べる瞬間、なんとも言えない満足感が広がる。
こういった気取らない下町の酒場は、やっぱりいいものだ。価格も良心的だし、雰囲気も申し分ない。自分もまた足を運びたくなる店だし、読者の方も八広方面に寄る機会があれば、ぜひ一度立ち寄ってみてほしい。
この店のまとめ
- 昭和レトロな下町酒場
- ハイボール330円の良心価格
- 表面張力の注ぎ方が見事
- つまみのクオリティが高い
- 八広駅から徒歩2分の好立地
基本報
- 店名:日の丸酒場
- 住所:東京都墨田区八広6-25-2
- 電話番号:03-3612-6926
- 営業時間:17:00〜23:00
- 定休日:不定休
- 予算:1,500円位
- 駐車場:無し
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